UI/UXデザイナーを目指すとき、多くの人が最初に気にするのが「センスがないと無理なのでは」という点です。
実際の採用で見られるのは、見た目の美しさより「なぜこの画面が使いやすいのかを説明できるか」です。
この力は、正しい順番で練習すれば後から身につけられます。
この記事では、UIデザイナーとUXデザイナーの違い、身につけるスキルとツール、役立つ資格、未経験からのポートフォリオの作り方を順に解説します。
🎨 UIデザイナーとUXデザイナーは何が違う?
「UI/UXデザイナー」とひとまとめに呼ばれることが多いですが、本来は担当する範囲が異なります。
| UIデザイナー | UXデザイナー | |
|---|---|---|
| 考える対象 | 画面そのもの(ボタン、文字、配色、レイアウト) | サービスを使う体験全体(使う前の期待から、使った後の満足まで) |
| 主な仕事 | 画面設計、デザインの部品化、プロトタイプ作成 | ユーザーへのインタビュー、課題の整理、画面の流れ(導線)の設計、使いやすさのテスト |
| 成果物の例 | Figmaの画面デザイン、デザインシステム | ユーザー像(ペルソナ)、利用の流れを整理した図(カスタマージャーニー)、テスト結果のレポート |
| 未経験からの入り口 | 比較的入りやすい。ツールの練習と作品で実力を示しやすい | UIデザインや企画の経験を積んでから移る人が多い |
日本の求人では、1人が両方を兼ねる「UI/UXデザイナー」の募集が多数派です。
未経験なら、まずUIデザインで作品を作れるようになり、その中でUXの考え方を取り入れていくのが現実的な順番です。
🧩 採用で見られるのは「センス」より「説明できる設計」
選考でポートフォリオを見る側は、完成した画面の美しさだけでなく、次のような点を確認しています。
- ユーザーが次に何をすればいいか、迷わない導線になっているか
- ボタンや文字の大きさが、実際に使う場面(スマホの片手操作など)に合っているか
- その配色やレイアウトを選んだ理由を、自分の言葉で説明できるか
美術系の学歴やセンスに自信がなくても、設計の理由を言葉にする習慣があれば評価の土台は作れます。
逆に、見た目がきれいでも理由を説明できない作品は、評価が伸びにくい傾向があります。
🛠️ 身につけるスキルとツールの優先度
| 優先度 | スキル・ツール | 何に使うか |
|---|---|---|
| S | Figma | 画面設計とプロトタイプ作成。現在のUIデザインの現場で最も広く使われているツール |
| S | UIデザインの基本原則 | 余白・配置・配色・文字の大きさなど、「使いやすく見える」理由になるルール |
| A | ユーザーリサーチの基礎 | インタビューや簡単な使いやすさのテストで、ユーザーの困りごとを見つける力。UX側の仕事の入り口 |
| A | デザインシステムの考え方 | ボタンや色などの部品をルール化し、画面全体に一貫性を持たせる考え方 |
| B | Photoshop・Illustrator | 画像の加工やアイコン・イラスト素材の作成 |
| B | 提案・プレゼンの基礎 | 設計の意図をチームやクライアントに伝え、合意を取る力 |
かつてよく使われていたAdobe XDは、Adobeが新機能の開発を止めて保守のみの状態にしています。
これから学ぶならFigmaを優先して問題ありません。
🏅 UI/UXデザイナーに役立つ資格
UI/UXデザイナーに必須の資格はありません。
採用では資格よりポートフォリオが重視されます。
ただ、知識を体系的に学ぶきっかけや、未経験時の学習意欲の証明としては役立ちます。
| 資格 | 内容 | 受けやすさ |
|---|---|---|
| Webデザイナー検定(CG-ARTS) | Webデザインの基礎知識からUIの考え方まで幅広く問われる民間検定 | 受験資格なし。未経験の最初の目標にしやすい |
| ウェブデザイン技能検定 | Webデザインに関する国家検定。学科と実技がある | 3級は受験資格なし。2級以上は実務経験などの条件あり |
| HCD基礎検定(HCD-Net) | 人間中心設計(ユーザーを起点にした設計の進め方)の基礎知識を問う検定 | 実務経験がなくても受けられる。UXの考え方を学ぶ入口になる |
| 人間中心設計スペシャリスト/専門家(HCD-Net) | UXの実務能力を認定する資格。実践事例の提出が必要 | 実務経験2年以上(専門家は5年以上)が目安。転職後のキャリアアップ向け |
Webデザイン系の検定の難易度や勉強方法は、「Webデザイン検定とは?難易度とおすすめ講座」で詳しく解説しています。
🖼️ 未経験から作るポートフォリオ:3つのステップ
- 既存アプリの画面をFigmaで再現する(模写):ただ写すのではなく、「なぜこの余白なのか」「なぜこのボタンはこの位置なのか」をメモしながら進めると、設計の型が身につく
- 架空のサービスを一から設計する:「誰の、どんな困りごとを解決するか」を決めてから画面を作る。完成したら、知人数人に操作してもらい、迷った箇所を直す
- 実在するサービスの改善案を作る:普段使っているアプリの使いにくい点を1つ選び、課題・改善案・改善後の画面をセットでまとめる。UXの考え方を示せる、評価されやすい作品になる
作品数は3〜5点が目安です。
スマホアプリ・Webサイト・業務用の管理画面など、種類の違う課題をそろえると対応できる幅を示しやすくなります。
各作品には、完成画面だけでなく「課題→考えたこと→設計の理由→直したこと」の流れを必ず添えましょう。
🙋 UI/UXデザイナー志望者からよくある質問
Q. 美術系の学歴がないと不利ですか?
A. 必須ではありません。
UI/UXデザインの実務では、ユーザーの行動を観察して論理的に設計する力が重視される場面が多く、ポートフォリオで設計の理由を説明できれば十分に評価の対象になります。
Q. Adobe XDは学ばなくていいですか?
A. これから学ぶ場合、優先度は低くて大丈夫です。
XDは保守のみの状態になっており、新しく始めるならFigmaの方が求人でも求められる場面が多くなっています。
応募先がXDを使っている場合は、Figmaで身につけた考え方の多くをそのまま応用できます。
Q. 独学とスクール、どちらがいいですか?
A. 課題を自分で決めて最後まで作り切れるなら、独学でも十分目指せます。
一方、「何を作ればいいか分からない」「作品に客観的な意見がほしい」という段階でつまずく場合は、課題と添削がセットになったスクールの方が結果的に早く進むこともあります。
🔖 まとめ
未経験からなら、まずUIデザインで作品を作れるようになり、UXの考え方を少しずつ取り入れる順番が現実的です。
ツールはFigmaを最優先に。
資格は必須ではありませんが、Webデザイナー検定やHCD基礎検定は、知識を体系的に学ぶきっかけになります。
採用で効くのは、センスよりも「課題→設計の理由→改善」を説明できるポートフォリオです。
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👉 スクールを目的別に比べたい方、資格の詳しい内容を知りたい方はこちらもどうぞ。
→ UI/UXデザインスクール比較|独学との違いも解説
→ Webデザイン検定とは?難易度とおすすめ講座
【免責事項】
本記事は一般的な職種・スキルに関する情報提供を目的としており、特定の学習方法による転職成功や昇給を保証するものではありません。
資格の受験条件やツールの提供状況は変わることがあるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

