PM(プロジェクトマネージャー)になるには?3つのルートと資格の選び方

「今の現場でリーダーはやっているけれど、PMを名乗れるほどの経験なのか分からない」

PMへの道は、資格を取れば開けるものではありません。

どのルートで・どのタイプのPMを目指すかで、準備すべきことが大きく変わります。

この記事では、PMになるための3つのルート、求人に書かれた「PM」の見分け方、PMP・スクラムマスター・IPAプロジェクトマネージャ試験の選び方を順に整理します。

🧭 PMになるには:現実的な3つのルート

PMへのなり方は、大きく分けて次の3つです。

いきなり「PM未経験で PM採用」を狙うより、今の立場から一番近いルートを選ぶ方が現実的です。

ルート向いている人つまずきやすい点
①社内でリーダー→PMに昇格今の会社で開発・運用を担当していて、チームを任され始めている人社内にPMのポストが空かないと昇格の時期が読めない
②「PM候補」「PL」として転職リーダー経験はあるが、今の会社ではPMになる道筋が見えない人「リーダー経験」を具体的な数字(人数・期間・予算)で説明できないと評価されにくい
③PMOとして入り、PMへ移る開発経験が浅い、または資料作成・進捗管理が得意な人PMOは管理・支援役のため、意思決定の経験を意識して取りに行かないとPMへの移行が遅れる

どのルートでも共通して問われるのは、「プロジェクトを最後まで回した経験を、自分の言葉で説明できるか」です。

資格は、その経験を補強する材料という位置づけになります。

🗂️ 求人の「PM」は3種類ある:開発統括型・プロダクト寄り・PMO

同じ「PM募集」でも、会社によって仕事の中身はかなり違います。

応募前に、次のどれに近いかを見極めておくと、面接での受け答えも準備しやすくなります。

PMのタイプ主な仕事内容求人票での見分け方
開発統括型PMエンジニアチームの進捗・品質管理、技術的な意思決定「開発経験○年以上」「技術選定」「ベンダーコントロール」などの記載が多い
プロダクトマネージャー寄り事業目標の達成、要件定義、機能の優先順位づけ「KPI」「ユーザーヒアリング」「ロードマップ策定」などの記載が多い
PMO複数プロジェクトの横断的な進捗管理、ルールや帳票の標準化「進捗管理支援」「課題管理」「標準化」「資料作成」などの記載が多い

求人票だけで判断しにくい場合は、面接で「入社後半年で任される予定のプロジェクトの規模と、自分の決裁範囲」を聞くと、どのタイプかがはっきりします。

なお、表の「プロダクトマネージャー寄り」の求人は、PdM(プロダクトマネージャー)の募集とほぼ同じ内容のこともあります。

プロジェクトを納期どおりに進めるPMと、何をつくるかを決めるPdMの違いは、PdMとPMの違いは?プロダクトマネージャーの仕事内容と転向ルートで整理しています。

📌 PMP・スクラムマスター・IPAプロジェクトマネージャ試験の選び方

PM向けの資格は主に3つあります。

どれが上というより、受験条件と、自分の現場の開発スタイルで選ぶのが基本です。

資格受験の前提相性の良い現場注意点
PMP(米国PMI)プロジェクトを率いた実務経験(大卒で36ヶ月以上など)と、35時間の公式研修の受講大規模・ウォーターフォール型、外資系や海外案件2026年7月に試験内容が改定され、アジャイル・ハイブリッド型の出題比率が高まった
スクラムマスター(CSMなど)認定団体の研修を受講し、その後の試験に合格アジャイル開発・自社サービス開発研修費用がかかるため、会社の補助制度の有無を先に確認したい
IPAプロジェクトマネージャ試験(国家試験)受験資格の制限なし国内SIer・官公庁系・大企業の社内IT合格率は例年1割台と難関。論述式の午後試験があり、実務経験を文章化する力が問われる

PMPは実務経験の月数が足りないと受験できないため、経験が浅いうちはスクラムマスターかIPA試験から、というのが無理のない順番です。

IPA試験は2026年度からCBT方式(コンピュータで受ける方式)への移行が予定されているので、日程はIPAの公式サイトで確認してください。

参考までに、当サイトのAIキャリア逆算シミュレーターで「プロジェクトマネージャー」を選んだ場合に使っている優先度の設定は次のとおりです。

優先度スキル・資格この優先度にしている理由
SPMP、スクラムマスターマネジメントの知識を、社外にも通じる形で示せるため
A資料作成・プレゼン、ビジネス英語PMの仕事の多くが「説明して合意を取る」ことだから
BSQL、AWS認定資格進捗や品質をデータで確認し、技術的な判断の妥当性を見極めるのに役立つため

🪜 エンジニアが今の現場で始められるPMの準備

「PM経験がないからPMになれない」という堂々巡りを抜けるには、今の現場でPMの仕事の一部を引き受けて、実績に変えるのが近道です。

  1. 週次の進捗報告を自分が作る:遅れている理由と対策をセットで書く練習になり、そのまま職務経歴書の材料になる
  2. 見積もり作成に手を挙げる:工数の積み上げ方と、見積もりが外れた理由を振り返る経験は、PM面接で最も具体的に語れる話題の一つ
  3. 定例会議の進行役をやってみる:非エンジニアに技術的な事情を伝え、決めるべきことを決めて終わらせる力が身につく
  4. 課題・リスクの一覧を管理する:起きた問題への対応だけでなく、「起きそうな問題」を先に並べておく習慣は、PMとPMOのどちらでも評価される

転職の際は、これらを「何人のチームで、どれくらいの期間、何を管理したか」の形でメモしておくと、職務経歴書にそのまま書けます。

❓ PMを目指す人からよくある質問

Q. PMPとスクラムマスター、どちらを先に取るべきですか?

A. 今の現場の開発手法に合わせるのが基本です。
ウォーターフォール型の大規模案件が中心ならPMP、アジャイル開発が中心ならスクラムマスターが目安になります。
PMPの実務経験の条件をまだ満たしていない場合は、スクラムマスターから始める方が現実的です。

Q. エンジニア経験がなくてもPMになれますか?

A. 開発統括型のPMは技術的な判断に関わる場面が多いため、開発経験があった方が有利です。
一方、プロダクトマネージャー寄りのPMやPMOでは、業界知識や調整力の方が重視されるケースもあります。
まずは求人がどのタイプのPMを求めているかを確認してください。

Q. PMPの受験に必要な実務経験はどれくらいですか?

A. 2026年7月以降の条件では、大卒で過去10年以内に36ヶ月以上、短大卒で48ヶ月以上、高卒で60ヶ月以上のプロジェクトを率いた経験が必要です。
加えて35時間の公式研修の受講が求められます。
条件は改定されることがあるため、申し込み前にPMIの公式情報を確認してください。

Q. PMに転職すると年収は上がりますか?

A. マネジメント経験がほとんどない状態でのPM転職は、必ずしも年収アップにつながるとは限りません。
リーダーやPLとして実績を作ってから転職する方が、条件交渉の材料が増え、結果的に年収が上がりやすい傾向があります。

📝 まとめ

PMになるルートは、社内昇格・PM候補での転職・PMO経由の3つです。

まず自分に一番近いルートを決めましょう。

求人の「PM」が開発統括型・プロダクト寄り・PMOのどれなのかを見極め、資格はPMP・スクラムマスター・IPA試験から、受験条件と現場の開発スタイルで選ぶのが基本です。

何より効くのは、今の現場で進捗報告・見積もり・会議進行といったPMの仕事の一部を引き受けて、実績として説明できる形にしておくことです。

👉 自分の経験年数や学習時間から、どの資格・スキルを先に固めるべきかは、無料のAI診断で確認できます。

👉 PM候補として転職を考えている方は、今のスキルでどのくらいの年収が見込めるかも先に把握しておくと、条件交渉の目安になります。

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👉 この記事で取り上げた資格・スキルは、それぞれ個別の記事で詳しく解説しています。

→ PMP資格の受験条件と勉強の進め方
→ スクラムマスター資格の種類と選び方
→ ビジネス基礎スキル(資料作成・営業力)の伸ばし方
→ ビジネス英語力の伸ばし方|TOEICとの関係
→ AWS認定資格とは?難易度とスキル習得の進め方

【免責事項】

本記事は一般的な職種・スキルに関する情報提供を目的としており、特定の学習方法による転職成功や昇給を保証するものではありません。
資格の受験条件・試験日程は改定されることがあるため、最新情報は各資格の公式サイトでご確認ください。

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